「マイホーム借上げ制度」利用の流れ

「マイホーム借上げ制度」利用の流れ

「マイホーム借上げ制度」利用の流れ

一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)が、一定の賃料を保証して住宅を借り上げて転貸する「マイホーム借上げ制度」について、実際に利用する際の手続の流れについてご説明します。

制度の認知

本サイトやJTIのホームページ、自治体や不動産業者の紹介等により、本制度を知って頂くことから始まります。

情報登録

お問合せいただくと、制度概要を説明したパンフレットと「情報会員登録カード」をお渡ししますので、情報会員登録カードに必要事項をご記入頂き、情報会員として登録させて頂きます。

情報会員になると、ニュースレターやメールマガジン等で、定期的に制度の動向や移住・住みかえに関する情報が送られてきます。

事前相談・カウンセリング

ハウジングライフ(住生活)プランナー(略称:HLP)の有資格者により、詳しい制度の説明とカウンセリングがあります。

制度申し込みや建物診断に関する費用、借上げ賃料について、維持管理について等、内容について詳しく説明がなされますので、よく相談してから、利用するか否か検討することができます。

予備査定

制度利用について検討したい場合には、引き続き、宅地建物取引業資格を持つJTI協賛事業者が、建物の外観に基づいて賃料の予備審査予備査定はあくまでを行います。予備査定では、想定される賃料を「何円~何円程度」という幅で提示します。また、この際に最低保証賃料の水準も同時に査定して提示します。予備査定はあくまで契約申し込みをするかどうかの判断の参考として提示されるものですので、建物調査が完了した後に査定水準は変更される可能性があります。

査定賃料

査定賃料は、定期借家契約である点、家賃保証がある点などを考慮し、一般的な賃料相場の約80%~90%程度を目安として、個別の事情を勘案して決定されます。

また、実際に利用者の方が受け取れる賃料は、制度運営の諸経費として決定した賃料から15%(管理費5%とJTIの賃料保証積立10%)が差し引かれた金額となります。

最低保証賃料

借り上げた後、転借人が退去して空き家となった場合に、JTIが空家保証として支払う金額です。現在は、査定月額賃料の下限額から諸経費を控除した金額を最低保証賃料としているということです。

例えば、一般的な家賃相場では10万円の家賃だとすると、査定家賃は8万円~9万円程度になりますので、査定家賃の下限額は8万円となります。そこから諸経費15%(8万円×15%=1万2000円)を差し引くと6万8000円になります。この場合は、この6万8000円が最低保証賃料ということになります。

但し、この最低保証賃料は、一般的な家賃相場に大きな変動がみられた地域や、物件の劣化が激しい場合等は、見直される場合があります。

契約申し込み

制度の利用を決めた場合は、利用申込書を契約の取扱を行う協賛事業者に提出します。利用申し込みにあたりましては、HLP資格者から改めて制度、契約内容について説明を受けて頂くことになります。

利用申し込みにあたりましては、事務手数料として1万7000円(税別)が必要となります。

建物診断

利用申込書が提出されたら、対象となる住宅が賃貸するために、最低限必要な条件を備えているかどうか診断する「建物診断」を行います。建物診断には、全ての住宅について行う「劣化診断」と、古い住宅についてのみ行う「耐震診断」があります。

耐震診断

耐震基準が大幅に改正された、昭和56年5月31日以前に着工された(建築確認通知書の日付で判断)住宅について必要となります。

劣化診断

本制度で借り上げる全ての住宅について必要となります。物理的に安全かつ生活可能な状態で長期にわたり賃貸借できる住宅かどうか、主として目視で確認します。

建物診断の費用については、制度利用者の負担となります。一般的な相場は5万円~10万円ですが、JTIの協賛事業者団体社員である木耐協(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)の組合員である診断事業者については、耐震診断と劣化診断、もしくは劣化診断のみのいずれの場合も、原則として4万5000円(税別)で実施してもらえます。

リフォームの実施

耐震診断の結果、必要最低基準値を満たさないことが判明した場合、ならびに、建物診断の結果、補強・修繕すべき劣化点が指摘された場合は、補強、修繕工事が必要となります。工事費用は自己負担が原則ですが、本制度の借上げ賃料で返済する提携ローン(住宅金融支援機構のリフォーム融資等)の利用が可能ですし、JTIがリフォームを行った上で、借上げ賃料から返済してもらう特約が認められることもあります。

最終査定・入居者募集

建物診断が完了し、必要なリフォームが完了したら、最終的な賃料査定を行い、最低保証賃料を設定します。

本制度では、空室でも最低保証賃料が支払われますが、最初だけは入居者が決まらないと賃料が支払われません。入居者がすぐに決まるかどうかは、物件や場所の魅力、新学期や転勤等の時期など、各地域の事情によりかなり異なりますので、取り扱いを行う協賛事業者に気軽にご相談ください。

 

上記のとおり、多少の手間と費用が掛かりますが、最長終身で最低家賃保証があり、利用する価値は高いと思います。例えば、手取り家賃が毎月8万円だとすると、年間96万円、10年間で約1000万円の家賃が売られることになります。リフォームが必要だとしても、JTI提携のローンを利用し、受取家賃で返済していれば、実質的な負担なくリフォームが可能となります。

少しでもご興味がある方は、是非とも資料を取り寄せて、制度のご利用をご検討ください。

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