相続や介護に伴って発生する実家の「空き家問題」。今できる対策は?
突然訪れる親の相続や介護。それに伴い、誰も住まなくなった実家の「空き家化」が問題になっております。
空き家は年々増加しておりますが、その原因は、住んでいる人が亡くなる・要介護状態になり施設へ入所する、というものがほとんどです。
そうなっても、子供などの相続人等が引き継いで住むのであればよいのですが、子供たちも別の地で家を持っていたり、実家が古くてリフォームが必要であったり、田舎にあって生活が不便などの理由で、誰も実家を引き継がないこともよくあります。
このようにして、実家が「空き家」になってしまうのです。
(「空き家問題」については、こちらの記事もご覧ください。)
実家が「空き家」になった場合の対応
実家が「空き家」になった場合の対応としては、主に次の3つがあります。
実家を売却
思い入れのある実家が無くなってします寂しさはありますが、現金化することによって、遺産を分けやすくなったり、施設の入居費用や介護費用として使うこともできるようになるので、市街地など売りやすい場所にある場合には、一番現実的な方法といえます。
逆に、田舎で不便なところにある場合は、買い手が付かずに苦労することになりますが、その際は、自治体に「寄付」することも1つの方法です。
賃貸に出す
実家のある場所や建物の状況にもよりますが、賃貸に出すことによって、毎月家賃収入が入ってくる可能性もあり、施設の入居費用や介護費用に充てることもできるようになります。
但し、空室のリスクもありますので、よく検討する必要があります。
賃貸の場合は、以前ご紹介したJTIの「おまかせ借上げ制度」も使える場合がありますので、併せてご検討ください。
(「おまかせ借上げ制度」については、こちらの記事をご覧ください。)
そのままにして管理する
どうしたらよいか分からない場合、とりあえずそのままにして、子供たちが管理していくこともあるかと思います。
自分たちで管理していく場合、費用はかかりませんが、定期的に実家の掃除や換気、庭の草刈り等、手間と時間がかかります。
逆に、管理会社に頼む場合は、自分たちの手間はかかりませんが、管理費用がかかってきます。
その後に売るにしても賃貸するにしても、時間が経つほど難しくなってくるので、早めに方向性を決める必要があります。
実家が「空き家」になる前に対策を決めておく!
実家が「空き家」になった場合、上記のいずれかの対応になると思いますが、それぞれメリット、デメリットがあります。
実家のある場所や建物の状況によっても、取るべき対応は違ってくると思いますので、実家の状態を見ながら、よく検討する必要があります。
また、実家がある自治体によっては、様々な優遇措置や助成金などが用意されている場合がありますので、それらも上手に利用しましょう。
(優遇措置や助成金については、こちらの記事もご確認ください。)
「放置」だけはしない!
相続人間で話しもまとまらないし、いろいろと手続きも面倒だし、忙しくて手が回らないし・・・。このような状況で、結果的に「放置」されてしまうことも少なくありません。
この「放置」することが、一番の問題であると思います。
面倒や忙しいという気持ちも確かにあると思いますが、「放置」にはデメリットしかありません。
税金の負担が増えるなど、自分たちにも悪影響がありますが、近隣の方々にも多大な迷惑をかけることになってしまいます。
倒壊の恐れや、害虫の発生、犯罪を引き起こす原因になるなど、多大なリスクがあります。
親が元気なうちに、もしもの時はどうするか、今のうちに話し合っておくことも大切ですよね。
そろそろ年末。家族みんなが集まる機会もあると思いますので、話題の1つとして取り上げてみてはいかがでしょうか?