「空き家バンク」とは?
空き家バンクとは、空き家の売却や賃貸を希望する所有者から、申し込みを受けた情報を登録して、空き家の利用を希望している人に提供する制度のことです。
地方公共団体が中心に設置・運営しており、全国の約4割の自治体が設置済みであり、約2割が今後設置予定となっております。
全国的に、高齢化と人口減少による空き家の増加が問題となっているので、その空き家対策としての取り組みが進んでいるようですね。
ただ、三大都市圏、特に東京都、神奈川県、愛知県、大阪府については、設置している割合がかなり低くなっております。大都市は、逆に人が集まってくるので、空き家になる前に売れるか借り手がつくものと思われます。
空き家バンクの目的
空き家バンクの主な目的は、次の2つになります。
移住定住の促進による地域の活性化
高齢化と人口減少の問題に対処するため、都市部からの移住者を確保することにより地域振興を図る。
空き家の流通活性化による空き家問題の解決
高齢化と人口減少を背景に、適正に管理されない空き家が周辺環境に深刻な影響を及ぼしていること等に対する懸念が高まり、空き家に関する情報提供を充実させ、空き家の有効活用を支援する。
空き家バンクの現状・課題
全国的に見ても、空き家バンクへの物件登録数はまだまだ少なく、売買や賃貸の成約件数も少ないようです。
空き家バンクを設置・運営している自治体の多くが、空き家バンクへの登録が少ないことと移住希望者のニーズに合った物件が少ないことを、課題として挙げております。
また、空き家バンクは各自治体ごとに設置されており、開示している情報の項目もそれぞれの自治体で異なっております。そのため分かり難く、検索が難しいなどの問題もあるようで、移住を希望する人の期待に必ずしも応えられていないというのが現状のようです。
ただ、問い合わせや相談の件数は、かなり増えてきているようです。最近は、空き家対策についての様々な取り組みについて耳にする機会も多くなり、自治体による助成等も整備されてきておりますので、空き家所有者側の意識も変わり、これから徐々に利用が伸びていくことと思います。
「全国版空き家・空き地バンク」の構築
上記のような課題を解決するため、国土交通省では、各自治体の空き家情報の標準化・集約化を図り、全国どこからでも簡単にアクセス・検索ができるように、「全国版空き家・空き地バンク」の構築を推進しております。
現在、公募により選出された「株式会社LIFULL(ライフル)」と「アットホーム株式会社」がその運用を行っており、今年度から本格運用が始まりました。
順次、物件情報の掲載が推進中で、成約実績も出てきているようです。
移住を検討している方は、ぜひ「全国版空き家・空き地バンク」のホームページをのぞいて見てください。
希望に合うお得な物件が見つかるかもしれませんよ。